目黒中央町の集合住宅 (MEGURO CHUO-CHO)
1996 年 / COMPLEX ( 集合住宅 )
西森陸雄
掲載誌:新建築'98.04
平均的な賃貸マンションであり、住民層に対していかに魅力的なライフスタイルを提案できるかが求められた。
1DK35m2の中で訳3畳程のバスルームを設け、大きな開口、イスが置ける程の洗面台、置きバスを設置して、バスルームを第2の居室にしたててみた。外部に面して不透明な複層ガラス、内側には不透明なポリカツインの吊り戸を設け、その間に照明を仕込んで行燈のような状態を作り出し、夜間外部に人の陰が移るのを防いでいる。
外装に使われたスギ材はRCの表面と違って時間の経過とともに明らかに色褪せてくすんでいくだろうが、それは建物が歩んできた年月の証であり、年輪のようなものである。建物が経験する自然を表現する。
撮影:新建築写真部