K邸
2006 年 / HOUSE ( 住宅 )
西森陸雄、遠藤可奈子
背後に古くからこの地で営んで来た学校の斜面が迫り、敷地と前面道路との高低差が約3メートルあった。都心の古くからの住宅地であるが、今回の計画は新築である。施主は夫婦と大学生になる子息が一人、そして猫と犬という構成。計画を大きく左右するのが、4台分の駐車スペースとウォークイン形式のワインセラーやシガーヒュミドールでる。これらを道路レベルの地下一階にまとめ、2階には玄関、サロン、リビングダイニングといってパブリックな用途の部屋を、2階にはそれぞれのベッドルームとバスルームを配置した。構造的にはRCの矩形の箱体から2つの木造の箱が突き出しているような形式をとっている。この2つの木造の箱に囲まれるように中庭が取られている。リビングもサロンも中庭に面しては全面的にガラスで開放され、建物としての一体感を創り出している。この計画では施主とイタリアに建材の買付けに出かけ、石、キッチンなどの建材を直接輸入した。
撮影:西川 公朗 (Nishikawa Masao)